引っ越しシーズンに考える、寝るのが待てない最高の寝室づくり
初めてのひとり暮らし、転勤などによる引越し、また最近ではノマドワーカーや地方に引っ越す方も多くなってきました。新しいライフスタイルの始まりはいろんなワクワクが沢山です。ここでは人生の3分の1を過ごすベッドのある最高の寝室づくりをまとめてみました。
“睡眠を変える”絶好のタイミングが引越しだ
一時期、「引越し難民」という言葉が各メディアでも大きく取り上げられたことがありました。原因は引越し繁忙期に、業者に依頼ができなかったこと。これは実は日本特有のもので、海外では引越しに繁忙期がないことや、引越し業者を利用する人が少ないので、この引越し難民は発生しないそうです。映画の世界を見ていても、引越しに家族、友達が駆り出されているのをよく見かけますね。
あなたはこれまで何度の引越しを経験しましたか?日本人が人生の中で引越しをする回数は、大体3〜5回が一般的という統計が出ています。たまに引越しが大好きな人の話も聞きますし、そのため引越ししやすい気ままな賃貸暮らしを楽しむこともライフスタイルの一つでしょう。
引越しのための作業から手続き、力仕事はとても簡単とは言えませんが、それでも新しい暮らし、ライフスタイルの展開はワクワクすることも沢山です。今までの生活から新しい土地、家具や小物の配置、ご近所と新しい関係を築き上げるのも、ある意味新しい自分作りとも言えます。とくに毎日の生活の質を上げる睡眠の場所、睡眠環境を新たに整えるという意味では、引越しは絶好のタイミングです。
色:
部屋の中で一番大きなスペースを取るのが壁と窓。その壁紙やカーテンの配色も実は、眠りが浅くなったり、体感温度が変わったりと睡眠の質に大きく影響してきます。色にはまず温かみを感じる暖色と涼しさを感じる寒色があります。また色のパワーも知っておくと便利ですね。一般的にオススメの色は、アースカラーと呼ばれる「青色、緑色、茶色」で、自然界の色、深層心理で落ち着きを感じる色と言われています。ちなみに避けた方が良い色は、「赤色、黄色、オレンジ色」で、興奮を刺激するトーンとなり安眠という意味ではオススメできない色です。賃貸では壁紙を変えられない・・・と言う方でも、最近では簡単に原状回復できる壁紙もいろいろと出ているようです。「はがせる壁紙」で検索を!
香り:
ヒトはストレスを抑制する方法のひとつとして、昔からアロマをよく用いてきました。エッセンシャルオイルの香りは臭覚と感覚認知に影響を与えるだけではなく、自律神経系、内分泌系、免疫系などにも作用し、生体機能の調整に関係すると考えられています。これらは「臭覚受容体遺伝子の発見と臭覚感覚の分子メカニズムの解明」として米国コロンビア大学とフレッド・ハッチソンガン研究センターによる臭覚研究で、臭覚システムの働きを解明しノーベル医学生理学省を受賞したことで広く認知されることになりました。眠りを作用する「香り」の代表的なものとしては、「ラベンダー、シダーウッド、ベルガモット」。緊張やストレスを和らげ、気持ちを落ち着かせてくれるラベンダー、森林浴をもたらしてくれるシダーウッド、天然の抗うつ剤と称されるベルガモットです。
音:
就寝直前の心身の状態は、睡眠に深く関わってくる要素のひとつです。そもそも音楽教育が認知機能を向上させたり、記憶力、協調性、注意力などの一般的な機能を高めることはノースウェスタン大学の神経科学者が論文を発表していることから、音から脳への影響は言うまでもないでしょう。眠りやすくなるという音楽はいろいろ紹介されていますが、リラックスしている状態のときに、脳波からアルファ波が出るほど眠りに落ちやすいと言われる「音」の特徴としては、「歌詞がないこと、アップダウン(ビート)がないこと」で、モーツァルトなどのクラシックがオススメです。
風水における寝室の作り方:
- 毎晩熟睡できて、運気もアップするなら取り入れてみたいのが風水です。新しいエネルギーを生み出してくれる方法は、朝起きたら換気をし、部屋の空気を循環させること。そして起きてすぐにベッドメイキングをしておくことで、寝るときにホテルのベッドに入るような、毎日の新しい眠りのスタートを感じることができるでしょう。朝のちょっとした習慣にしてみてはいかがでしょうか?
- ベッドの配置は風水的には北枕は健康運、金運アップ。太陽の上東に枕をむけて寝ていれば、太陽のエネルギーをしっかり受け取ることができて吉です。また、寝室のドアを開けて、扉の沿線上に頭が来ないようにすることや、壁側に梁などの出っ張りがある場合はその真下を避けることで気の乱れを落ち着かせることができます。なかなか寝付けない、夜中に何度も起きてしまうと言うことがあれば、ちょっとベッドの位置を見直してみてください。またベッドフレームはできれば木製で。
- 女性にとってメイクからその日のワードローブのチェックはとても大事です。「鏡を選ぶなら八角形を南向きにするときれいに、西向きだと可愛く」も取り入れたいところですね。
引越し先の新しい空っぽの空間は、とても大きく感じても、荷物を入れ始めると、どんどんスペースが小さく感じられていくもの。まずは大きな面から色や生地の質などを決めていくことで、小物たちがアクセントの色にするのか、統一したイメージにするのかが決めやすくなっていきます。
「眠る」と言うことは、開かれていた全ての感覚を休めさせ(眠っていても働いている感覚もありますが)、成長ホルモンの分泌によりその日の情報が整理され、レム・ノンレムを上手に繰り返しながら、朝日とともに目が覚めていくと言うことが最高の爽やかな朝の迎え方です。一旦取り付けて、配置してしまうとなかなか動かさないのが寝室の家具です。気持ちのいい、全ての朝のために。仕事中も家に帰ってベッドに入るのが待ちきれない毎日のために、引越しの機会をうまく利用してみてください。