あなたの睡眠時間は何時間?年齢と睡眠の関係性
2022年がいよいよスタートし、先日、全国各地で成人式が行われました。20歳という節目を迎えた新成人たちの中には、学業や仕事、遊びや趣味などに追われて睡眠時間を削っている人もいるかもしれません。では、実際に20歳の人たちとって必要な睡眠時間とはどのくらいなのでしょうか?今回は、世代別の睡眠についてみていきましょう。
世代別でみる、理想の睡眠時間とは?
まずは、世代別の推奨睡眠時間をみていきましょう。米国疾病予防管理センター(CDC)の資料によると、0〜3ヶ月の新生児は「14〜17時間」、4ヶ月〜12ヶ月の赤ちゃんは「12〜16時間」、1〜2歳は「11〜14時間」、3〜5歳は「10〜13時間」、6〜12歳は「9〜12時間」、13〜18歳は「8〜10時間」、18〜60歳は「7時間以上」、61〜64歳は「7〜9時間」、65歳以上は「7〜8時間」となっています。なお、5歳までは、お昼寝を含む時間です。この資料によると、新成人に推奨されている睡眠時間は、7時間以上になります。
日本人はどのくらい睡眠をとっている?
日本人はどのくらいの睡眠時間を確保しているのでしょうか。NHK放送文化研究所の調査(2020年)によると、日本人の平均睡眠時間は7時間12分だったそうです。世代別にみると、10代の男性の平均睡眠時間は7時間35分、10代の女性は7時間33分で、10代に必要な前述の推奨睡眠時間を下回っていることがわかります。また、働き盛りの40代、50代の男女ともに、平均睡眠時間は7時間を下回っています。
さらに、フランスのスマートデバイスメーカー「Withings(ウィジングズ)」が2020年に14カ国を対象に行った調査によると、日本の2020年の平均睡眠時間は14カ国中最も短く、6時間22分19秒でした。睡眠時間が長かったのは、1位からベルギー、英国、フランスの順になっています。OECD(経済協力開発機構)が行った調査でも、33カ国中、日本の平均睡眠時間は最下位。世界的にみて、日本人の睡眠時間が短いのはよく知られていますが、ここ最近では「コロナ不眠」といった言葉が誕生したように、新型コロナウイルスへの不安や生活習慣の変化によるストレスで、不眠を引き起こしたり、睡眠の質が下がったりするパターンも増えています。
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睡眠不足によるリスクと改善方法
睡眠不足の蓄積は、免疫力を低下させ、糖尿病や高血圧、がんといった生活習慣病や、うつ、認知症など、さまざまな疾病リスクにつながると考えられています。
睡眠時間の確保ももちろんですが、同時に質の良い睡眠をとることは、よりよい休息を得るために非常に重要です。睡眠の質が悪いと、十分に睡眠をとった後にも疲れが残っている、夜中に繰り返し目が覚める、いびきをかくなどといった問題も発生します。米国の睡眠財団(Sleep Foundation)は、睡眠の質を改善するための方法として、以下のような習慣を推奨しています。
- 週末も平日と同じ睡眠スケジュールを守る
- すぐに眠りにつけるように、リラックスできる就寝前のルーティンを作る
- 体をサポートする快適な最高のマットレスを選び、高品質な枕と寝具を用意する
- 光と音を最小限に抑え、寝室の温度や香りを最適な状態にする
- 就寝前の30分は、スマホやパソコンなどの電子機器から離れる
- 就寝前の数時間はカフェインやアルコールの摂取を控える
日本には、「寝る子は育つ」「早寝早起き病知らず」などといったことわざがありますが、毎日忙しく、時間に追われがちな現代人こそ、少し立ち止まって睡眠の大切さを考える必要があるのかもしれません。ここでご紹介した情報を参考に、より質の高い睡眠を目指してみてはいかがでしょうか。
Text:Masayo Fukaya