食べるもので体内時計を整え、ベストな睡眠サイクルを手にいれる
私たちは食べるものからできています、同時に睡眠中にしか作られないホルモン達が支える睡眠も生きていくために必要なエネルギー源。安定した睡眠のサイクルと睡眠の質の向上をさせてくれる食べ物を賢く選んで細胞から喜ぶ毎日を手に入れませんか?
最近よく眠れないな…と感じたら、睡眠の質を上げるホルモンを作る食べ物を知っておくとベター!
睡眠中の脳で分泌される代表的なホルモンがセロトニンとメラトニン。そのうち、眠りのホルモンと言われるのがメラトニンで、その分泌量を上げてくれるのが、幸せホルモンとも言われるセロトニンです。この2つのホルモンがうまく相乗効果を上げてくれることによって、質の良い眠りへとつながっていきます。セロトニンの材料となるのが、必須アミノ酸のトリプトファン。体内で生成されないため、食事で取り入れるしかありません。
言い換えれば、質の良い食品からトリプトファンを多く摂り入れることによって、セロトニンが多く生成され、私たちが幸せを感じる満腹感、精神の安定を引き起こし、それが睡眠の質を上げるメラトニンの分泌を増やすという好循環を促してくれるということです。
トリプトファンを多く含む食材は、一般的にタンパク質の多い食材と言われています。魚や肉、卵にバナナ、乳製品、納豆、玄米、アーモンド、きのこ、海藻類です。これらをバランスよく、毎日の食事に取り入れることで、質の高い睡眠に変わっていきます。
最近イライラしてるな…と感じたら、体内時計を整えてくれる食べ物が決めてかも?
GABAは天然アミノ酸の一種で、体をリラックスさせる働きがあるため、安眠や血圧低下にも役立つことが確認されています。私たちの体には体内時計(サーカディアンリズム)というメカニズムが存在し、体内時計はホルモンの分泌や代謝、睡眠リズムと言った概日リズム(1日を周期として起こる体内環境の変動)をコントロールしています。名古屋大学の最新の研究で神経伝達物質「GABA」陽性細胞がこの概日リズムの出力に影響することが明らかになりました。今後GABAの睡眠における役割がもっと解明されていくこととなるでしょう。そんなGABAを多く含む食材は、トマト、きゅうり、かぼちゃ、なすび、発芽玄米、キムチや漬物などの一部の発酵食品。ストレスを感じてるなと思ったらGABA食品を。最近はチョコレートにも配合されたものもあり、簡単に摂取できるようになっています。
ちゃんと寝てるのに疲れが取れないと感じたら… より深く安定した睡眠を手に入れる鍵となる食べ物を!
グリシンは私たちの体内で生成される必須アミノ酸。入眠時の深部体温を低下させ、深い眠りに早く達するだけでなく、より深い睡眠をより安定化させることで、睡眠の質を改善されることが解明されています。世界的に睡眠の質を調べる際に使われるピッツバーグ睡眠質問票のスコアで、グリシン摂取後、睡眠効率、睡眠への満足感、翌日の眠気についても改善されることが分かりました。グリシンを含む食材はえび、ホタテ、イカ、カニ、カジキマグロなどの魚介類に多く含まれ、植物性食材の中では豆類に豊富に含まれます。
ペンシルバニア大学医学大学院の研究結果によると、日頃の食品摂取の多様性が睡眠サイクルを決める重要な役割を担っているとのこと。賢く食べて、質の良い睡眠を手に入れましょう。